【自宅にNAS導入】~Synology DiskStation DS120j~後編

前編ではNASを購入した理由等を中心に紹介してきましたが、後編ではSynology DiskStation DS120jの機器の説明を中心に紹介していきます。
NAS導入のメリット等については前編で紹介しているので、そちらをご覧ください。


NASの種類について
NASには大きく分けて、2つの種類に分かれます。
1つはHDDが初めから内蔵されているものです。
一般的にはこちらの方がメジャーでbuffaloのLinkStationやアイ・オー・データの製品などが有名ですね。
今回私が購入したSynology DiskStation DS120jのようにHDDが別売りとなっているものです。
自分で取り付け、設定等をして使用します。
HDDを別途購入して取り付けする必要はありますが、自分で好きな容量のHDDを選ぶことができ、出来ることの多さや、機能面においてはこちらの方が優秀です。
Synology DiskStation DS120j【概要】

上で説明したように初めからHDD内蔵ではbuffaloやアイ・オー・データが有名ですが、NASキットではsynologyかQNAPが有名で無難かと思います。
価格 | 16,261円(R4.8現在) |
HDD数 | 1ベイ(1台) |
CPU | 64bit デュアルコア 800MHz |
メモリ | 512MB |
インターフェイス | 1GbE LANポート×1 USB2.0ポート×2 |
本体サイズ | 166mm×71mm×244mm(H×W×D) |
重量 | 1.48kg |
今回購入したものはSynologyのNASの中でも、低ランク(ライトユーザー向け)のモノになります。
1ベイNASなので、HDDは1台しか入りません。
私は写真などの保存先として別途buffaloのおもいでばこを使用してるので、今回のNASは写真などのサブバックアップ先としての用途が強かったためです。
そのほかのデータも大したものはなく、2ベイNASまでは必要ないと判断しました。

写真が好きな人は「おもいでばこ」は本当におすすめ!
NASに入れることのできるHDDの数を表します。
1ベイなら1台、2ベイなら2台・・・4ベイなら4台のHDDを取り付けることができます。
一般的には家庭用NASを導入する人の多くは、2ベイのものが一番売れています。
また、2ベイ以上ないとRAIDを組むこともできません。
複数のHDDを組み合わせて、ミラーリングさせたり、データを分散させて処理速度を向上させたりと、HDDの冗長性を確保するための技術。
2ベイ以上のNASで設定することができる。
(例)HDD2台(2T×2台=4T
【RAID0】
2台のHDDに分散して保存するようにすることで、データの処理速度を高速化できる。
容量としては2台とも使用できるため、4T分が使用可能。
デメリットとしては、1台壊れると、2台とも使用できなくなるため、別途外付けHDDなどでバックアップを取っておいた方が良い。
【RAID1】
1台目を保存先として使用し、2台目はミラーリングさせる。
2台目はミラーリング専用になるため、使える保存容量は2T分となる。
メリットとしては、1台のHDD破損しても、ミラーリングしている2台目があるため、すぐに復旧できる点。
現状、こちらの構成の方が多く使用されている。
自宅でNASを運用する場合は、基本的には2ベイをRAID1で運用するのがおすすめです。
いざという時のバックアップも取ることができるため、せっかくNASを運用するなら2ベイ以上を選んでみましょう。
Synology DiskStation【特徴】

専用のOSが使いやすい
SynologyのNASには専用のOSとなるDisk Station MAnager(DSM)が搭載されている。
トップ画面は上記のような見た目で、ソフトではなくWebブラウザで起動する。
感覚的にはWindowsOSのような感じで使い勝手◎
外出先からアクセス可能
通常、外から自宅のネットワークに接続するには、複雑なルーターの設定をしたりと、知識がないと難しいですが、SynologyのNASでは「Quick Connect」という機能を利用することで、外からでもアクセス可能です。
スマホならアプリから、PCならWebブラウザからと、どちらでも簡単にアクセルができます。


左:スマホアプリ
右:PCブラウザでソフトを開いた状態
専用アプリ、ソフトが使いやすい
SynologyのNASはOSに好きなパッケージ(ソフト)をインストールすることで、出来ることが増えていきます。
スマホでいうと、新しくアプリを追加していくような感覚です。
それぞれのソフトも使いやすい物多く、スマホアプリと連動したりと汎用性も高いです。
例えば、写真管理に利用できるMomentはGooglephotoのような感覚で、写真のバックアップを取ることができます。
スマホのアプリもあり、外出先からもMomentのアプリを見ることで、自宅のNASに保管してある写真を見ることができます。
写真を端末に保存しなくて良いため、スマホの容量不足の解消にも役立っています。
その他にも、動画の保存先、音楽サーバーとして、ファイルサーバーとしてなど、パッケージを追加することで様々な用途に対応することができます。
Synology DiskStation【アプリ紹介】
いくつか私が使用しているアプリを紹介します。
Photo Station

スマホアプリ


左:PC→NAS→photoフォルダから開いた状態
右:webブラウザで開いた状態
Moment同様、PhotoStationも写真管理、バックアップをするソフトです。
スマホ専用のアプリもあり、設定をしておくと、アプリから自動で写真、動画のバックアップをとってくれます。
家族用アルバムや個人のアルバムを作成したり、特定の個人しか見れないようにアルバムごとに制限をかけたりもできます。
また、PCから入ったところのNASの下層にphotoフォルダが自動で作られるので、普通のフォルダ管理のように写真を管理することも可能です。
見慣れた画面なので、管理もしやすいと思います。
そのほか、簡単な編集もこれ一つで行うことができます。
写真管理に関しては、Momentとどちらを使うか迷うところですが、どちらも良いところがあるので、個人の好みかなと思います。
私はまだ決めかねているところなので、とりあえず両方使っています。
Video Station


ムービー、ホームビデオ、TV番組、TV録画など、動画管理に特化したアプリです。
スマホで撮った動画、PCで作成したホームビデオなど種類別に保存して管理することができます。
また、DLNAに対応しているTVやレコーダーと繋ぐことで、NASに保存してある動画をTVで見たり、TV番組の保存場所をNASにしたりといったこともできます。
こちらもスマホアプリがあり、外出先からでもアプリを利用することで、NAS内の動画をいつでも再生可能です。
ダウンロードすることでオフライン再生にも対応しています。
Audio Station


様々なファイル形式に対応している音楽専用のソフト。
スマホアプリを使用することで、NASに保存している音楽をいつでも聴くことができるので、いつでもどこでも自由に音楽を楽しむことができます。
アルバム別に表示してくれたり、お気に入りのプレイリストを作ったりと、利便性も抜群です。
File Station


主にファイルを整理、共有するためソフトです。
アプリを使用することで、モバイル端末間でファイル共有したり、外出先で閲覧したりできます。
PCからのファイルのアップロードもドラッグアンドドロップするだけで良いので操作が簡単。
ユーザー単位で権限を変更することもできるので、共有したいデータ、一部の人にだけ公開するデータなどにアクセス権を設定することで、より便利に効率的に使うことができます。
ネットワークドライブの割り当てをすることで、webを開くことなく、通常のエクスプローラーのように使用することもできるので、利便性も向上すると思います。
Cloud Sync


Cloud Syncを利用することで、NAS内に保存してあるデータを各種クラウドサービスにバックアップを取ることができます。
バックアップはとりすぎという事はありません。NASといっても、いつ壊れてしまうか分からないものですので、2重バックアップはやはり必要になってきます。
Dropbox、OneDrive、Googleドライブと有名どころと連動できるので、自分の使っているクラウドサービスがあれば、ぜひバックアップしておくことをおすすめします。
Synology DiskStation【種類】
最後にSynology Discstationの種類をいくつか紹介しておきます。

今回私が購入したものです。
Synologyの中では一番安価ですが、その分、1ベイなので注意が必要です。
他にも使っているHDDがある方なら良いですが、NAS一本に集約しようと思っている方は2ベイ以上の物を推奨します。

Amazon等でも一番の売れ筋となっているモデルです。
私が購入したNASの一つ上のグレードで2ベイになっています。
NASキット初心者の方におすすめ。ガイドブックも付いていて分かりやすいのもおすすめできるポイントです。

上記のものよりも上位機種になり、同じベイ数でも価格は1万円近く上がります。
その分、処理速度などの性能面は向上しているので、性能を重視する方はこちらがおすすめ。
NAS専用HDD
NASキットにはHDDが入っていないので、自分で別途購入する必要があります。
使いまわしでも良いですが、NAS専用のHDDがあり、耐久性等を考えても専用のものを購入した方が良いです。
メーカーはいろいろとありますが、私が購入したものも含め、何点か紹介しておきます。
容量に関しては個人で違うと思うので、自分で必要な容量のものを購入してください。
HDDのサイズには、2.5インチと3.5インチの物があります。購入する際にはサイズ間違えには注意しましょう。
2.5インチ・・・ノートPCに使用されているHDD
3.5インチ・・・主にデスクトップPCやNASに使用されているHDD


値段的にも安心感的にも上記のどちらかを買っておけば間違いないかと思います。
私は上のWesternDigitalのものを購入しています。
容量は2Tにしました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
自宅にNAS?と思う方も多いかもしれませんが、普段自宅でもPCを使用している人なら、NASがひとつあると、快適さが格段にアップすると思います。
例えば写真管理に関して言えば、コスト面を考えても、月々に支払っているクラウドストレージサービスと比較すると、NASの方がコスパ的には優れています。
もちろん両者の使い方にもよりますが。
興味のある人は一度NASを使ってみて下さい。それでは良いインターネットライフをお送りください。

コメント
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[…] 今回は長くなるので、・前編~導入した理由・後編~機器の説明を中心に分けて紹介していきます。これから導入しようとしている人の参考になれば幸いです。 […]